International Marching Art Institute
USA, JAPAN, CHINA
国際マーチング芸術研究所
3-17-3 Higashi Mizuhodai Fujimi, Saitama Japan 354-0015
〒354-0015 埼玉県富士見市東みずほ台3-17-3 電話:049-254-4655
IMI クリニック開催のお知らせ(下欄参照)
7年目のブラスト、最後の公演だそうです。是非ご覧ください。
当研究所がプログラム寄稿記事
アメリカが生んだドラマチック音楽集団
「軍隊から青少年教育、アートへと進化したドラムコー」
中国のマーチング事情、そしてアジアの中の日本
4月30日〜5月3日、中国の招きで上海の春音楽祭の一環として開催 されたマーチングバンド大会を視察しました。この大会は来年の上海万博のプレイベントとして重要視され、上海市当局の肝いりで盛大に開催されました。小学校から大学、さらに人民解放軍の軍楽隊などが参加しました。残念ながら日本からの参加団体はありませんでしたが、香港、マレーシアなどからの参加があり、主催者の力の入れ方は目を見張るものでした。
写真:左上から順に、開会式(筆者ベージュのジャケット、左側一人おいて原田元吉氏)、中学校、小学校、香港、閉会式、マレーシア
中国は現在、世界で最も経済成長が著しい国で、日本の10倍以上の人口を抱える巨大国家です。昨年は北京オリンピックを成功させて、中国も先進国の仲間入りしたことを世界に印象づけ、まさに文化面でも来年の上海万博を成功させることを意図しているようです。北京オリンピックのときも諸外国の学生バンドを混ぜて世界マーチングバンドとして、アメリカなどの指導者の陣頭指揮の下、あの鳥の巣の外で大きな大会を開催していました。目に見える急成長です。ところで、前述のように中国はこうした文化活動はすべて政府の肝いりですから、日本で言えば、国民体育大会、国民文化祭などのようなものです。政府の予算ですべてが動いています。将来の文化の発展のためにすべてが動いています。日本や欧米のように一般団体、教育機関が自発的に開催するコンテストなどはまだこれからです。中国はわたしたちの想像を超える大きさと人口があり、いつどのような形で何が始まるのかはよく分かりませんが、進み始めるとすごいパワーになるのも事実です。
上海のこのイベントには、昨年は天理教愛町吹奏楽団が招待され、フル編成ではありませんでしたが日本一の演奏を披露してきました。愛町は近年、アジアの国々を演奏旅行をしており、その一環の国際文化活動でしょう。日本のリーダーとしての地位に甘んじることなくこうした積極性は賞賛に値します。一方、日本から山崎昌平氏、原田元吉氏が指導にあたった中国の学校が、この大会に参加していました。大会のフィールドや進行などは、日本それに似たかたちで、日本人の指導を受けた中国の学校はいわゆるかつての指導者協会流の基礎的なドリルフォーメーションなどを披露していましたが、ゲストのマレーシアはアメリカのドラムコー流のマーチングショーを披露し、またヒップホップ系のダンサーとドラムラインのみのエンターテインメント系のショーで内容的にもファッショナブルで観衆の高い評価を受けていました。香港のバンドのきちんとしたマーチングショー、さらにはスペインからゲストでシニアのバンドも出場、民族衣装でのダンスなどを披露してました。こうした中で、地元、中国のある女子大学のマーチングバンドは明らかにアメリカで現代のドリルデザインを勉強したデザイナー、アメリカの先生かもしれませんが、ビジュアルデザインを知るひとが描いたとすぐに分かるショーを展開し、予測してなかった内容に驚きました。中国の参加団体には、玉石混淆とは言わないまでも、明らかに進んでいる部分と、古い部分が混ざり、さらにこれから諸外国の影響を反映していくものと感じました。
このように初めての訪中でいろいろ驚くことが多かったのですが、この大会視察で逆に日本の立場というものもよく見えてきました。中国の関係者が実際に日本の全国大会を観て、感動し、日本はマーチングでも尊敬すべき国と思ったのでしょう。確かに、小学生から一般まで日本にはすごい団体が部分的に存在しますが、一般的なレベルではありません。日本のマーチング界はこの10年間、規模的には大きな広がりはありません。むしろ小学校の金管バンドなどは大幅に減少しました。一方、日本のマーチング界の近年の重要な変化は、日本の主導的な地位にある諸団体のほとんどがアメリカの指導者から直接、薫陶を受けて大きく成長してきたという事実です。現実にはこうした一部の向上心のある人々が日本をリードしているのです。中国側の関係者がどこまでその事実を理解しているかは大きな疑問ですが、中国の音楽大学などでは無論アメリカのジャズやマーチングの先生が活躍しています。まだ中国ではDCIもWGIもまったく知られていないのですが、この大会ではすでにアメリカの大学のマーチングバンドの現役の教授などが審査に招かれています。こうした意味では、この考え方や行動力は、一日も早く日本を追い越したいという中国の姿勢の表れと観ることができるでしょう。
大会形式はコンテストの形で、アメリカ2名、カナダ1名、日本1名、韓国1名、中国5名の審査員があたり、金賞、銀賞を決めるというものでかんたんな方法でした。外国審査員は教育的なテープ審査方法なども可能だったでしょうが、中国側参加団体にはまだそこまでの認識はないようです。大会運営がスムーズに進んだことを第一の成果としたでしょう。アリーナでの大会運営でしたが日本と違って参加団体数も少ないもので、コンテストというよりもフェスティバルという雰囲気でした。総勢24団体、社会人枠には軍楽隊や警察音楽隊なども参加しました。日本ならば官庁バンドはコンテストには出ませんが、参加団体を増やし、且つ互いに勉強になるからということだったのではないかと推察します。官庁バンドも積極的に関与して、ともに存在意義を確認していることは注目に値します。日本の実情を振り返ったときには、この「何でもやってみるか」というパワーに日本は無反省でいていいのだろうか、という疑問を持ちました。果たせるかな、コンテストの結果にはどの団体も関心が高く、やはり金賞をとることが参加団体にとっては結果的には重要だったようです。早晩、参加団体が増加すると中国も審査制度の問題に直面するのは目に見えています。どう解決していくのでしょう。意外に一気に国際化してしまう可能性があるかもしれません。
さて、現実の運営を観てみると、進行時間がたっぷりとあるので、入退場時間は十分取れるはずですが、日本の大会の雰囲気まで模倣をしたのでしょうが、学生バンドのほとんどが、必要もないのに、走って入退場するのにはびっくりしました。また、フロアには日本のように5メートルのマークがあるのですが、小学生から軍楽隊まで参加する以上、あまり意味をなしていませんでした。日本も中身の勉強をせずにアメリカのマーチングを外見からだけ模倣してきましたし、教育面、制度面ではアメリカに比肩するものではないので、他国のことをとやかく言う資格はありませんが、どうやら中国もその轍を踏んでいるのかもしれません。アジアにはヤードを推進している国もあります。ヨーロッパやアメリカではもちろんそれは通用しませんから、日本独自の正方形のフロアは、いずれは国際舞台では通用しなくなるでしょう。
最後に、中国の人々は国民性が日本と明らかに違います。こうしたマーチングの大会でもかなりアメリカ人的でどの団体が出ても目に入るものには敏感に反応します。日本のようにおとなしく観ている人々ではありません。そのバイタリティーは、出演する側にもあり、この力をうまく育てる指導者がいれば急成長することは火を見るよりも明らかです。良いものにはよく反応し、良くないものにはそのように反応します。マーチング活動の必要とするエネルギーがとてもあります。さらに、非常にプライドの高い人々であることも分かりました。歩き方ひとつを観ても日本人とは違い、誤解を恐れずに言うなら大陸的という意味ではアメリカ人に近いでしょう。中国は大きいので、すべてのひとがそうだと言っているわけではありませんが、日本人に似ているから日本と同じ方法でよしとするのは独善的です。また、中国のマーチングは日本より遅れているからと侮ってはいけません、わたしらも脚下照顧ということです。過去の日中の歴史にあるように過ちを招くのはそうした偏見です。必ずや彼らも目指すのは誇りの持てる中国のマーチングでしょう。日本と中国の人々のすばらしい共通点は、そうした高いものを追求する精神をどちらも持っていると言うことではないでしょうか。
横田定雄 記
クリニックのお知らせ
日程:2009年7月4日(土)、5日(日)
会場:東京芸術劇場(池袋)
講師:加藤政広、大川勝巳、小林 敦
講座:MM実技、Pyware 3D、ショープログラムコーディネーション、ドリルデザインの実践、管楽器ベーシック
申し込み受付: ダイナスティジャパン株式会社
マリンバ・クリニック
日程:2009年8月2日(日)〜4日(火)
会場:東京芸術劇場(池袋)
講師:ブライアン・ゼイター博士
クラシック、マーチング、ブラジル音楽など広範囲な研究、教育、演奏で有名。マリンバでは阿部圭子先生に師事、学生時代にキャバリアーズでマーチ、その後ミシガン大学マーチングバンドドラムラインの指導を経て、現在、PASのキーボード&パーカッションアンサンブル委員会理事。ノースイーストテキサス交響楽団打楽器奏者、テキサスA&M大学助教授、パーカッションディレクター。今回は、北杜音楽祭の招きでの演奏旅行。ダイナスティ、イノベイティブパーカッション、エバンスのエンドーサー。

講座:
マーチングピットアンサンブルの指導法講座、
音大生のためのマリンバの演奏法講座(スティーブンス奏法など)
申し込み受付: ダイナスティジャパン株式会社
マーチングコンテストを学問的に捉える <Drum Corps Fun 寄稿記事> pdf file
2009 ドラムコージャパン チャンピオンシップ 審査員・DCJ幹部・審査法講習会
DCJでは、大会翌日、日本人審査員向け審査講習会が横浜文化体育館で開催され、横浜スカウツのショーを実際に審査し、DCIの経験豊富な審査のエキスパートがその実際的方法、知識を伝授した。日本側指導者との充実した質疑応答も交わされ、日本では大変に珍しい企画でこれからも発展的継続を多くが期待されている。横田所長も講習会通訳として協力を要請され、長年の知人である審査員とも酒を酌み交わし、友好を深めた。
2008 マーチングインオカヤマ(国際マーチング研究所特別協賛) 審査員団
大会関係者、WGI幹部とともに
主催 国際マーチング研究所、後援 株式会社ダイナスティジャパン
期日 5月31日(土曜)〜6月1日(日曜) 会場 東京スポーツ文化会館
講師陣:
音楽・デザイン、加藤政広、阿佐美圭祐

管楽器技術、アンサンブル、大川勝巳

打楽器技術、アンサンブル、梶山宇一、関根清孝、成田道和


MM知識と技術、小林 敦

カラーガード(フラッグ、ライフル、セーバー、デザイン)、瀬口隆幸

北海道から沖縄まで全国から200名近い受講者を迎えて開催。現場の制作から指導までこなすマルチタレントの講師陣が、充実したクリニックを展開。最大4教室のクリニックが同時進行し、受講者は各教室を移動しながら真剣に学習していらっしゃいました。懇親会、休憩時間も真剣な質疑応答が続き、大いに時代のニーズに応えることになったと思われます。従来、当研究所の企画は米国から招いた講師陣によるものばかりでしたが、通訳時間のロスやいらいらもなく大変に充実した講習会になった。いずれの講師もアメリカの大学やDCIなどのマーチング最前線で研究されたり講師で、将来にわたって継続した企画にするように求められことになった思われます。 (横田定雄所長 記)
マーチングインオカヤマの紹介
http://www.marching-in-okayama.net/
DCI Caption Ranking System Sponsored by Dynasty USA
Drum Corps Fun 寄稿記事
Special Article : History of Japanese Drum Corps
寄稿:隗より始めよ (IMIジャーナルより公開),
特別寄稿: 評価という教育の本質を日本社会の問題点として捉え直している。
寄稿:審査の専門家によるマーチングのおもしろさ 横田定雄
pdf ファイル版、(Page 1, Page 2 ) Only in Japanese Language. (岡山大会プログラムに寄稿)
Sadao Yokota: General Coordrinator
Research and Study of Field Music and Visual Pageantry
Tabel of Contents: =IMI=Journal Chronicle.pdf
日本語総目次: =IMI=Journal ChronicleJ.pdf
第5巻 新刊発売開始
目次
1、マーチングだけではないもの ブレット マスカロ
2、ショーにいのちを ボブ トーマス
3、ドラムメイジャーの主な役割 タッド ディッシェンドルフ
4、パーカッションのアンサンブル分析 クラーク ウィリアムス
5、マーチングパーカッション・パフォーマンスの査定 チャールズ プール
6、マーチングミュージシャンのためのバランスとダイナミクスのとらえかた マイク ルビーノ
7.呼吸するドリル 横田定雄
研究所所長 横田定雄について
マーチング教育コンサルタント、通訳、国際マーチング研究所所長(1994年より)
東京消防庁音楽隊カラーガード隊マーチング講師 (1999年より)
ディズニーワールド・エプコット・フューチャーコー名誉隊員(1997年より)
”マーチング イン オカヤマ”総合コーディネーター (1993年より)
”マーチング イン オキナワ” 審査員 1989より2008
ダイナスティジャパン株式会社 社長1984年より